人事評価フィードバックで、部下を育てるには?
皆さまの会社では、人事評価をつけて、賞与額や昇給額を決めるだけで終わっていませんか?
あるいは、ただ評価の結果を本人に伝えるだけで終わっていませんか?
それでは、せっかく人事評価したのに、その効果が半減していると言わざるを得ません。
人事評価の最大の目的は、評価をきっかけに、より効果的に【人材育成】をしていくことだと考えています。
この記事では、【人材育成】に効くフィードバックをする上での、育成の手法について簡単にお話したいと思います。
1.部下育成には大きく分けると2つの手法がある
部下を育成されている皆さまは、育成するときその手法を意識されていますか?
部下の育成が上手くいくかいかないかに大きく影響する要因として「計画性」が挙げられると思います。
その計画を立てるうえで、非常に大切なのが「どのように育成するか」、すなわち「育成手法」だと考えています。
そして、この育成手法は次の2種類の方法に分けられると考えています。
・ティーチング
・コーチング
この2つのざっくりとしたイメージは以下の図の通りです。
それでは、それぞれの手法について具体的に見ていきましょう。
2.ティーチング
先ほどのイメージ図にあるように、ティーチングの特徴は、
上司から部下へ一方通行的に知識やノウハウを伝えることと言えます。
つまり、「上司が部下に答えをそのまま教えて、そのままやらせる」というものです。
特に新人の部下などを育成する際は、このティーチング的な教え方をしていることが多いのではないでしょうか。
この、ティーチングについてのポイントは、
「上司自身が、自らの明確な答えを持っていること」です。
当然ですが、自分でも曖昧なことは、人に教えられないということです。
しかし、ここで留意点になるのが、
「上司自身の、明確な答えが、必ずしも自社の方針と一致しているわけではない」ということです。
上司自身が、自社の方針をしっかりと把握していなければ、部下に間違った指導をしてしまいかねません。
なので、ティーチングを行う際は、上司自身も改めて自分の教えることは、自社の方針に合っているのかを見つめ直すことも大切といえます。
3.コーチング
次にコーチングについてご説明いたします。
コーチングとは、先ほどのイメージ図のように、
上司は部下に質問を投げかけ、部下が自分で考え答えを出せるよう手助けをする方法です。
つまり、先ほどのティーチングが、「教えたことをやらせる」を目的にしていた一方で、
コーチングは「考えさせること」を目的としています。
コーチングは、定型的な業務は自分である程度できるようになった部下を中心に行うことになると思います。
上司は、質問を投げかけ、相手に考えさせないといけないため、質問のスキルや、コミュニケーションのスキルなどが求められます。
そのため、単に自分の知識やノウハウを教えるよりも、かなり難しいと言えるのではないでしょうか。
上司自身も、どのようにすればいいのか試行錯誤しながら、コーチングを身につけて、部下の育成を行うことになるかと思います。
4.まとめ
以上の2つの育成手法を今回ご説明いたしましたが、この2つのどちらが優れている、劣っているということはないと考えています。
実際にフィードバックや普段の部下育成をするにあたって、部下の経験値や性格、特徴などに合わせて、
ティーチングとコーチングを上手に組み合わせながら行うことになるかと思います。
より部下育成を効果的に行うためには、ティーチングとコーチングの育成手法の違いを意識しながら、
さらに日ごろから部下を観察しておき、現状に合わせて、どちらの手法を選択することが重要になろうかと思います。
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